天才でありながら破滅的な生き方しかできない真剣士(プロの将棋指し)小坂。カネと女に狂った彼の壮絶な死を前に、妻・江梨子は娘・香花(きょうか)には父親と同じ道を歩ませないためにも、将棋に触れさせないように育てることを決意する。が、運命的に将棋と出会ってしまった香花は、父親と同じように貪欲に勝利を求める修羅の将棋道にのめり込み、母の反対を押し切って真剣士を志すのだった。「強くなりたい!」と意気込むも、百戦錬磨の浪花の真剣士に身も心も貶められてしまう香花。彼女を救ったのは、彼女の亡き父の仲間だった男だった―。